広告効果測定


概要

広告効果を測定する指標としては、通常、テレビを中心とするオフラインメディアにおいては広告認知、ブランド認知、ブランド購入意向などの広告KPI・コミュニケーションKPIが多く用いられます。

一方、オンラインメディアで用いられるのはインプレッション、PV、CTR、CVなどのWEB上の行動ログデータです。広告KPIやコミュニケーションKPIの計測はこれも通常は調査パネルを用いたアンケートの結果に基づく場合がほとんどで、これはオンラインメディアの場合も例外ではありません。

Deepblueでは、ビッグデータすなわちWEBの行動データに基づき広告KPIおよびコミュニケーションKPIを計測する手法の開発を進めています。

広告認知の新指標

広告認知(率)とは、広告が消費者にどれくらい覚えられたかを測る指標で、商品の特性や広告以外のプロモーション、価格などの影響を受けにくいため、シンプルに広告の効果を測定できる指標として広く一般に用いられています。

ただし、広告を覚えてもらったことが必ずしもブランドの売上につながるとは限らないため、あくまでわかりやすさのため、広告効果の可視化のために用いられることが多くなっています。

オンライン・オフラインに関わらずアンケートによってデータを取得するため、少なからずコストがかかる場合があり、また回答者側にも負担を強いるため、バイアスがかかる可能性があります。

そのため、DeepblueではSNSデータを用いて簡単に広告認知の時系列変化をトラックできる新しい指標の開発を進めています。

デジタルオケージョン認知

オケージョン認知とは近年開発された新しい広告効果測定指標で、「広告そのものについての記憶が、その広告に接したときの状況や場面 (オケージョン) の記憶と結びついた形で保持されていること」と定義されます。

「広告認知」が主にブランドや商品などの「認知」に効果が高いのに対し、「オケージョン認知」の場合は「態度変容や行動などの行動喚起」に対して特に効果が高いことが知れられています。

広告認知と同様、アンケートによって取得されることが多いため、調査費用の軽減やサンプルバイアスを避ける目的で、SNSデータによるオケージョン認知の開発を進めており、暫定的にこの指標を「デジタルオケージョン認知」と呼んでいます。

事例紹介:SNSデータを用いた広告認知指標開発

ここでは、広く利用されているアンケートベースではなく、SNSを用いた広告認知の測定について具体的にどのように行うのかを簡単に説明します。

1. “広告”に関連するワードをメディア別に収集

最初に辞書・用語集などから、広告に関する語句を収集します。

時期によって、あるいはメディアごとにクリエイティブが違う場合があるので、そのブランドの広告に「共通な」ワードと「期間限定な」ワードの2種類を集め、さらにそれらのワードをメディア別に分類します。

2. SNSデータの収集

次にSNSのデータをWebスクレイピングなどの手法によって集めます。

調査を行いたい期間内に、対象ブランド名または企業名が含まれているTweetを集め、ノイズなどの除去を行い整形します。

3. 類義語による辞書の作成

続いて、広告に関する追加の辞書を作成します。

これは自然言語処理の1手法であるword2vecを用い、 1.で作成したワードとの類義語を2.のSNSデータから抽出し、それらのワードを辞書として追加します。

図で書くと以下のようになります。また、ノイズとなるようなワードが出てきた場合には除去を行います。

4. 広告認知の時系列変化を推定

作成した辞書のワードがSNSデータにどの程度含まれているのかを計算し、月ごとの広告認知(率)の変化としました。

広告出稿量と相関の高く出た結果の例を一部改変して以下に示します。

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